白衣のしつこい汚れを効果的に落とす方法とお手入れの注意点

白衣はわずかな汚れも目立ってしまうので毎日のお手入れが重要になります。その一方で、洗濯のやり過ぎは生地を傷めてしまうので注意が必要です。白衣は鮮やかな白さが清潔感に繋がるので、汚れやくすみが残らないように注意しなければいけません。

いつまでも綺麗な白さを保つためにも、白衣の正しいお手入れの方法について学びましょう。

白衣のクリーニングの仕方と頻度を確認しておこう

白衣の汚れは様々な成分が混在している

医師など医療従事者が多く着用する白衣はその用途の性質上、血液やその他の体液など様々な成分が混在している汚れが付着する傾向があります。特にたんぱく質や脂肪が混ざっている汚れは生地に沁み込むと取り除くのが非常に困難です。

白衣は名前の通り、白い生地で作られている衣類なのでわずかでも汚れが付着すると非常に目立ってしまいます。汚れたままの白衣を着ると見栄えが悪く、不潔な印象を与えてしまうので注意が必要です。また、医療施設においては衛生管理に問題があると見なされる恐れもあることから、白衣の扱いが慎重になるのは自然な流れとも言えます。

そのため、汚れの成分について正しく認識するのが白衣を清潔に保つための第一歩です。医師が着用する白衣に付着する汚れの多くは血液や唾液、汗といった体液です。

汚れの中でも繊維に沁み込んで落ちにくくなるたんぱく質や脂肪が多く含まれている特徴があります。また、汚れの中には白衣の生地を変色させるものもありますが、これは汚れの成分に色素が含まれているためです。染料が生地の繊維に沁み込んで色を定着させるのと同じ原理なので白い状態に戻すのは難しく、家庭用の洗剤では完全に取り除くのはほぼ不可能と言えます。

体液以外にも排せつ物や吐しゃ物、薬剤も白衣の変色を引き起こしますが、これは色素による染め上げではなく、含有成分が生地の繊維に触れて反応を起こした結果です。

反応によって繊維が焼けた状態になるので、変色よりも焦げに近い性質があります。繊維の性質そのものが変わっているので染め上げ以上に状態の回復は困難です。

漂白が最も手軽で効果的な対処法だが注意点もある

白衣を綺麗な白さに回復させるためには家庭用の漂白剤を使うのが簡単な方法です。漂白剤は汚れや衣類の生地に含まれている色素を取り除く作用があります。漂白剤が触れた部分は色素が分解されるので色合いが薄くなり、ほとんどの物が白色に近い色合いになるのが特徴です。

白衣に使えば汚れの種類を問わず漂白することが可能なうえ、生地そのものの白さを引き立たせることができます。他の衣類のように生地が色落ちする心配が無いので、沁み込んで長い時間が経過した汚れでも最初から付着していなかったかのような仕上がりにすることも不可能ではありません。

常に清潔な状態を保つ必要がある白衣の白さを保つには最も効果的な方法と言えます。その一方で、漂白剤は刺激が強く、過度の使用は生地を傷めてしまう恐れがあるので注意が必要です。漂白剤は酸性物質の一種である塩素が主成分ですが、この塩素による漂白作用は刺激が強く、生地の繊維を劣化させる欠点があります。

そのため、何度も漂白を繰り返すと次第に生地が劣化し、遂には繊維がちぎれて生地に穴ができてしまうのです。また、漂白はあくまで色素の分解であって白く染めることではありません。白衣に漂白剤を使えば汚れの色素と同様に生地の白い色素も除去されます。

見た目では変化がわかりにくいので無視されがちですが、白い色素が少なくなると白衣はくすんだ灰色に近くなります。何度も漂白を行うと白さが減少し、その代わりに薄汚れた感じの灰色に変色してしまうのです。そのため、過度の漂白は却って白衣の品質を落とす結果になることを把握しなければいけません。

プロによるシミ抜きは効果が高いが費用が嵩む

白衣のしつこい汚れを根本から取り除くにはシミ抜きが最善の方法です。プロの職人が行うシミ抜き作業は生地を傷めずに汚れの成分だけを分解して取り除くことから、新品同様の綺麗な仕上がりになるのが大きな魅力です。

わずかな汚れも大きく目立ってしまう白衣についても同様であり、汚れの成分だけを分解して綺麗に洗い流すことができます。白衣の生地もほとんど劣化しないので、愛用の一着を長く使い続けるならプロのシミ抜きを利用するのが最善の選択です。

その反面、シミ抜き作業は高度な技術力が求められることから職人の数は決して多くありません。また、同じ作業でも職人の技術力の差で仕上がりに大きな違いが生じます。卓越した腕前の職人は人気が高いので順番待ちになる他、費用も高額化しやすいので注意が必要です。

プロのシミ抜きを利用する方法は相手によって異なるので、お気に入りの白衣を綺麗にしてもらう際には事前の確認が不可欠です。さらに、白衣は汚れが目立つのでシミ抜き作業にわずかでも不備があるとすぐにわかってしまいます。

そのため、プロの職人であっても白衣を嫌がるのは珍しいことではありません。扱いが難しい白衣であっても受け入れてシミ抜きに取り組む、誠実な姿勢を持つプロの職人に任せるのが良い結果を得るための条件になります。

日頃のお手入れがしつこい汚れの付着を防ぐ

白衣を綺麗に保つにはこまめな洗濯も大切ですが、毎日のお手入れにも工夫が欠かせません。わざわざ洗濯する必要が無いほどの小さな汚れであれば、携帯型の洗浄剤を沁み込ませて拭き取ることによって清潔に保つことができます。

衣類用の洗浄剤なので生地を傷める心配も無く、洗濯に要する時間を大きく軽減できるのが利点です。また、白衣の汚れは着用している本人の汗や垢も含まれることから、できるだけ素肌に触れないように扱うことを心がけます。

使用しない時は生地にこびりついた埃などの汚れを取り除き、通気性が良い暗所に吊るします。こうすることで生地のシワや日焼けによる変色を防ぐことが可能です。

白衣を傷めない洗濯の方法と白さを保つ工夫

毎日の扱い方と洗濯の方法に注意することで白衣の綺麗な白さを維持できる

古い白衣によっては鮮やかな白色ではなく、くすみが生じて灰色に近い色合いになっている物があります。洗濯の方法が粗雑である他、毎日の扱い方にも問題があると白衣の品質は大きく落ちてしまい、色もくすんでしまうのです。

特に漂白のやり過ぎは白色の色素が減るだけではなく、生地の耐久性も著しく低下させます。汚れを長く放置しないことも白衣を白く保つ条件ですが、洗濯の回数や使用する洗剤の成分、着用後の保管方法などの正しい知識を持ち、それに沿う方法で扱うのが品質を損なわずに長持ちさせるための秘訣です。

参考情報>白衣注文